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葬祭コラム

2022年1月10日焼香のやり方・作法の紹介(宗派別の回数、流れ、手順)

焼香って何?

焼香とは、仏式の葬儀や法事で抹香(まっこう)を焚く宗教的儀式のことです。抹香は、シキミの葉や皮を細かく砕いた木片です。お焼香ではこの抹香を手で摘み香炉の中の焼香炭へ落として香りをだします。

仏壇に線香をあげることも焼香ですが、葬儀や法事は抹香を主に用いるため、「焼香」という言葉自体が「抹香をあげること」を指します。

焼香台の各名称 焼香炭、お香(抹香)、焼香炉、香炉台

焼香の意味

焼香とは、心身の穢れを落とし故人に抹香の香りを捧げ冥福を祈るためのものです。 仏教において焼香の香りは仏の食物であるといわれており、故人や仏に食事を楽しんでもらい、来世での幸福を祈願するために焼香します。また、焼香をする私たちの邪気を祓い精神と肉体の穢れを取り除くともいわれています。心と体を清め、お参りをする作法ともいえます。

焼香の歴史

焼香はインドから伝播したといわれています。日本に香が伝わったのは、6世紀半ばの仏教伝来とほぼ同じ頃だと考えられます。

焼香の作法

焼香のやり方と説明

宗派によって作法には多少の違いがありますが、大切なことは故人のご冥福を心を込めて祈る気持ちです。 基本的な焼香の方法は、まず右手の
親指・人差指・中指
の三本(または右手の
親指・人差指
)で抹香を少しつまんで、手を返し額の高さほどまでかかげます(押しいただく)。 左の香炉の中央にある焼香炭の少し上に焼香を指をこすりながらパラパラと落とします。 この際、左手には数珠をかけておきます。

焼香の流れ(葬儀の場合)

  1. 僧侶の入場後に読経が始まりますので、読経中に故人と縁が深い人から一人ずつ
    「喪主・ご遺族・ご親族・一般弔問客」
    の順で行われます。
  2. 自分の順番が来たら名前を呼ばれるというようなことはありませんから、前の人が席に戻って着席したら行います。
  3. 焼香台の手前まで進み遺族の方へ振り返り一礼。
    項目 所作のポイント
    動作 焼香台の手前で立ち止まり、ご遺族に一礼。
    方法 ゆっくり振り返り、黙って丁寧に礼をする。
    回数 1回のみ。
    姿勢 直立姿勢のまま、上体を前に倒して礼。
  4. 焼香台の前まで進み故人の遺影に一礼して、焼香台の前に歩み寄り数珠を左手にかける。
    項目 所作のポイント
    動作 ご遺影の順に、黙礼を行う。
    方法 姿勢を正し、両手は体側に添えて静かに一礼。
    回数 1回のみ。
    姿勢 背筋を伸ばし、上体を30度ほど前に倒す。
  5. 香炉の隣に置いてある抹香を右手の親指と人差し指、中指の3本(または右手の親指・人差指)でつまむ。
    項目 所作のポイント
    動作 抹香を右手でつまむ。
    方法 親指・人差し指・中指の3本で少量をつまむ。
    回数 必要に応じて1〜3回分を準備。
    姿勢 姿勢を保ち、左手は前に軽く添える。
  6. 抹香をつまんだ指を額の高さにかかげる(押しいただく)。
    項目 所作のポイント
    動作 抹香を額の高さまで持ち上げる。
    方法 右手で持ったまま、ゆっくりと掲げる。
    回数 1回(宗派によっては省略可)。
    姿勢 背筋を伸ばし、視線は下げるか目を閉じる。
  7. 押しいただいた後、抹香を静かに香炉へと指をこすりながら落とす。
    項目 所作のポイント
    動作 抹香を香炉の炭の上に落とす。
    方法 指先をこすりながら、静かに落とす。
    回数 1回または3回が一般的(宗派による)。
    姿勢 姿勢を保ち、目線は自然に香炉へ。
  8. 両手に数珠をかけ合掌後、少し下がり遺族のほうへ振り向き一礼して席に戻る。
    項目 所作のポイント
    動作 両手に数珠をかけて胸の前で合掌し、故人へ祈りを捧げる。
    方法 合掌後に軽く一礼し、1〜2歩後ろに下がってから遺族に向かって再度一礼。
    回数 合掌と一礼それぞれ1回。
    姿勢 終始背筋を伸ばし、ゆっくり丁寧に動作を行う。

※焼香のタイミングについて少しでもご不明点がある際は、お気軽に弊社スタッフにお尋ね下さい。

主な宗派の焼香の回数

仏教には多数の宗派があり宗派ごとに焼香の作法も少し異なります。宗派ごとの焼香の回数を確認しておきましょう。※葬儀の際に宗派の作法に則ることが厳密に求められるケースはあまりありません。マナーに反していないかと過剰に心配する必要はありません。

宗派 焼香の回数

天台宗

特に決まりはない

真言宗

押しいただき3回

浄土宗

押しいただき1~2回

浄土真宗・本願寺派(西)

押しいただかず1回

浄土真宗・東本願寺派(東)

押しいただかず2回

臨済宗

1回(押しいただくかの定めなし)

曹洞宗

2回(1回目は押しいただき、2回目はそのまま落とす)

日蓮宗

押しいただき1回または3回
動画で見る

さまざまな焼香の作法

立礼(りつれい)焼香

立って行う焼香
で多くの葬儀斎場・式場で行われています。遺影の前に焼香台が設置されていますので、順番が来たら席から立ち上がり、焼香台の前まで進み焼香を行います。

立礼焼香の所作の順序は、先に説明した「焼香の順序」の通りです。
夫婦で参列されている場合、夫婦で一緒に焼香台の前まで進み、焼香はひとりずつ行う
ので注意しておきましょう。

座礼 (ざれい) 焼香

和室(畳部屋)の式場や寺院、自宅での葬儀など椅子席がない場合に、
座ったまま焼香を行うこと
があります。基本的な焼香の所作は立礼焼香とは変わりません。座礼焼香では腰を落とした低い姿勢のまま移動をし、焼香の際は正座で行います。ただし、自分の席から焼香台までの距離が遠い場合は、一旦立ち上がって腰をかがめ低い姿勢で歩いて進むようにしましょう。移動の際には「膝行(しっこう)、膝退(しったい)」と呼ばれる作法があります。正座の状態から両腕を身体の前方において、身体を軽く持ち上げるように前に進みます。この際、両手の親指だけ立て他の指を軽く握った状態でおこなうのが作法とされています。

座礼焼香の手順

  1. 自分の順番がきたら、腰をかがめた低い姿勢で祭壇の手前まで行き、座ります。
  2. 正座しましたら遺族と僧侶に一礼をし、膝行(しっこう)の方法で祭壇前へ進みます。
  3. 遺影に向かって一礼(または合掌)し、焼香を行います。
  4. 再度合掌し、祭壇の方を向いたまま膝退(しったい)で後方に下がります。正座をし遺族と僧侶に一礼をします。
  5. 腰をかがめて中腰のまま自席へ戻ります。

回し焼香

自宅の葬儀などで狭い会場の場合、焼香台への導線を確保することが難しいため、焼香台を設置しないケースがあります。

その場合は、
お盆に乗せた抹香と香炉を回して焼香を行う
回し焼香という方法がとられます。回し焼香は焼香台に自分から行くことがないため、焼香の所作が他と少し異なります。

回し焼香

回し焼香の手順

  1. 香炉が自分に回ってきたら、軽く礼をして香炉を受け取る。
  2. 香炉を自分の前に置き、故人の遺影を仰ぎ一礼する。
  3. 抹香を右手の親指と人差し指の2本、または中指の3本でつまむ。
  4. 抹香をつまんだ指を額の高さにかかげる(押しいただく)。
  5. かかげた(押しいただいた)抹香を静かに香炉へと落とす。
  6. 両手に数珠をかけ合掌し故人の遺影を仰ぎ一礼。
  7. 次の方へ香炉を回す。

※宗派の種類によって作法が異なること場合がありますので、当社スタッフにご確認くださいませ。

※回し焼香を椅子席で行う場合もありますので、その場合は焼香盆を自分の膝の上に乗せて焼香をあげましょう。

その他の注意点
  • 数珠を持つ 焼香の際は、左手に数珠を持つのがマナーです。
  • 服装 葬儀や告別式では喪服を着用します。
  • 荷物 焼香台へは、なるべく手ぶらで進みましょう。手荷物がある場合は、椅子の下や足元に置くか、同行者に持ってもらうなどして配慮します。

作法を知っていても、その時々の状況でどうすればいいのか困ることもあるかもしれません。そんな時は、当社の担当スタッフに気兼ねなくお尋ねください。丁寧に教えてもらえますので、ご安心ください。

大切なのは気持ち、形式にとらわれず冥福を祈りましょう

宗派や作法が分からずとも、心をこめて故人さま、仏さまを想いお焼香するならば、やり方や作法にこだわることはないという考え方もあります。故人様の宗派に則り偲ぶ上で大切な礼とお考えの方は、やり方や回数をお焼香の前に当社スタッフまでお気軽にお尋ねくださいませ。

また、個人の信仰の自由に基づき、自身の宗派の作法で弔うのも一つの方法です。

焼香は
心身の穢れを落とし故人に抹香の香りを捧げ冥福を祈るため
のものです。焼香の順番や回数、宗教・宗派による違いなど基本的なマナーを覚えておくことも大切ですが、
故人を想い丁寧な焼香を行うことが大切
です。心を込めて故人をお見送りしましょう。

動画解説はコチラから↓

     
           
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